混雑把握システムを導入する際に覚えておきたいこと

  混雑把握システムを導入する際に覚えておきたいこと

新型コロナウイルス感染症対策で、ソーシャルディスタンスの確保や三密の回避が求められています。

しかし、感染症対策のために混雑状況把握システムを導入したいと考えていても、何をどこから始めたらいいのか分からないですよね。費用やプライバシーの問題など、気になる点も多いことでしょう。

そこでこの記事では、混雑把握システムを導入する際に覚えておきたい、知っておきたいことについて解説します。

混雑を把握するための手段

混雑を把握するための手段には、主に以下のものがあります。

種類特徴価格入手性
カメラAIを使った画像解析✖️
センサー人感や通貨による
WiFiスマホやPCの通信を
GPS地下屋内では利用難しい
ビーコン位置情報をしっかり把握するには数多く必要

カメラ・センサー
カメラやセンサーを活用した手段は、人を認識し、人の数を可視化して混雑具合を表示する仕組みです。更衣室などプライバシーを考慮する必要がある場合は適さない場合もあります。

例えば宿泊施設では、大浴場やレストランの入口にこれらを設置し、スマートフォンや客室のTVにリアルタイムの混雑状況を表示しているところも多いです。商業施設の入口に設置されている場合もあり、各フロアごとの混雑状況の可視化に貢献しています。

また、カメラの画角から外れていたり、テラス席や2階席だったりと1台のカメラには収まりきらない場合には、テーブル下に貼り付けて人の有無を完治するタイプの小型テーブルセンサーなどもあり、カメラを補完するものなどもあります。

■Wi-Fi
Wi-Fiは、無線LANでアクセスポイントごとに通信をします。スマートフォンやPCのWiFiへのアクセスポイントとの通信からその数をカウントして、そこにいる人数を推測します。

GPS
GPSは、人工衛星を使って位置情報を特定するシステム。広範囲をカバーします。専用のアプリやデバイスを使いますが、社員や車両などの位置から状況を把握します。建物内や地価など屋内では値が取れなかったり精度が悪くなったりします。

ビーコン
ビーコンとは、無線通信のBluetoothを使用して情報を送受信するシステムのことをいいます。送受信する端末自体を指して、ビーコンという場合もあります。比較的安価にデバイスを用意することができますが、位置情報の精度を上げるためには数が多く必要になります。

プライバシーと設置場所について

特に混雑状況の把握にカメラを使用する場合、お客様のプライバシー問題が懸念されます。

飲食店でリアルタイムでの店内の混雑具合がどの程度なのか把握できるよう、ライブカメラが設置されるところもあります。その場合には、人を特定できないようにAIが顔を伏せて匿名化処理をし、ライブ配信を行います。

また、温浴施設などの混雑状況把握では、脱衣所などにカメラやセンサーが設置されているとプライバシーの問題が気になるお客様も当然いらっしゃいます。プライバシーを保護するため、センサーの設置場所を入口にすることで、人の出入りが多いかどうかによって混雑状況を割り出します。

混雑状況把握システム導入を検討している場合には、プライバシーの問題に配慮しているシステムかどうかを確認しておくと良いでしょう。

「安心」を見える化させる”面”について

混雑状況を表示することによって、お客様は「今は混んでいるから、一旦別のところに行ってからこっちに戻ってこよう」「今日は違う場所に出かけよう」といった選択ができるようになります。

具体的には、お客様は以下の3つの方法で混雑状況を把握できます。

ホームぺージ
まずはホームページです。
お店、施設などの公式ホームページに混雑状況を載せることで、お客様が検索をした際にすぐに空き状況が分かります。これからお店に向かおうか考えている、すぐ近くにすでに来ていて混雑状況次第で他のお店も検討している、そのような場合にお客様はホームページを確認し、判断します。

アプリ
次にアプリです。
店舗自体だけでなく店舗周辺の混雑状況までもわかるアプリがあります。また、施設ではありませんが、さまざまな鉄道会社が電車内の混雑状況を把握できるアプリも提供しています。アプリを使った混雑状況の把握は、日常的に行く場所であればいつでも簡単にサクッと確認できる点がよいです。

ディスプレイ
最後はディスプレイです。
デジタルサイネージともいわれる電子掲示板です。ホテルのテレビに表示されるものもディスプレイですね。商業施設や温浴施設、飲食店などに行くと、お店の入り口付近にディスプレイで混雑状況が表示されている場所があります。また、オフィスビルのエントランスやエレベーターホールに設置されているところもあり、近隣の飲食店の混雑状況を把握できます。スマートフォンを使うことなく視覚的に瞬時に混雑状況を把握できます。

各システムのメリットとデメリット、注意すべき点など

ここでは、前述した5つの手段のメリットやデメリットをご紹介していきます。
混雑を把握するシステムの手段には、以下の5つがありました。 

  • カメラ
  • センサー
  • Wi-Fi
  • GPS
  • ビーコン

センサー
センサーでの混雑把握は、プライバシーの問題からカメラを使用しにくい場所でその効果を発揮できるのがメリットです。カメラに映さずとも、遮断センサーで人の通過をカウントできたり、人感センサーで人の動作を検知できたりします。センサーでの混雑把握システムは比較的安価で導入できるのもポイント。反対にデメリットとしては、人が密集した場合にはセンサーでの検知の難易度が上がることが挙げられます。

カメラ
カメラでの混雑状況把握は、ライブ配信に主に使われ、実際にどのくらい混雑しているのかお客様のほうで視覚的にわかるのがメリットとして挙げられます。反対にデメリットとしては、個人情報・プライバシーの保護の観点から、入浴施設やトイレなどでは使用を控えなければならない点が挙げられます。いくらAIが処理するとはいえ、カメラで映されていては不安でいっぱいで気持ちよく利用ができません。

■Wi-Fi・GPS
Wi-FiやGPSはアクセスポイントでの通信ができるため、店内にいてお客様がスマートフォンを所有していれば、スマートフォンから出るWi-Fiを検知し、比較的簡単に店内の混雑状況を把握できることがメリットです。
デメリットとしては、位置情報の精度がビーコンに比べて低いことが挙げられます。

■ビーコン
Bluetoothを使用したビーコンは、混雑状況の可視化以外には、紛失防止タグや遭難者の捜索に使われることで知っている方も多いのではないでしょうか。ビーコンの送信機から電波を送信し、スマートフォンで受信する、もしくは反対にスマートフォンから電波を送信し、ビーコンの受信機で受信することで、人の位置や速度を検知できます。受信端末はそれぞれのビーコン端末にある個別の番号を識別するため、干渉しないのもポイントです。
消費電力が少ない、屋内や地下でも利用できる、高い精度での位置測定ができる点などがメリットです。ただ、Wi-FiやGPSと比較すると信号の送受信範囲が最大でも数メートルほどと狭い点がデメリットです。

まとめ

混雑状況を把握するためのシステムには、導入メリットが複数あります。
集客における機会損失を防ぐ、混雑しやすい時間帯や来店する人数などを把握できる、本来の業務に専念できるなどが挙げられるでしょう。

お客様にとっても混雑状況を知るためだけに施設へ問い合わせをするのは面倒で、混雑状況が分からなければ来店をやめてしまうお客様もいます。施設側も混雑状況を多くのお客様から問い合わせられると、問い合わせ対応で手一杯になり、本来の業務に支障が出てしまいます。これらを解決できるのが混雑把握システムの導入です。

昨今、様々な企業で混雑把握のシステムが開発されています。
MAGLABでも、お客様自身で事前に混雑状況を確認していただける仕組みを用意していますので、ご予算とスケジュールに合わせてご提供が可能です。ぜひお気軽にお問い合わせいただければと思います。

■ サービス料金

・初期費用(デバイスのみ): 9,800円 /台 (半径15メートルに1台が目安)
・サービス価格: 年払い月額 980円から /台 (月払い月額 1280円 /台)

■ ご利用シーン

・宿泊施設: フロント、レストラン、浴場、お土産売り場、ロビーなど
・商業施設内: 各レストラン、お手洗いなど

■ サービス提供企業情報

株式会社MAGLAB(マグラボ)
本社:高知県高知市帯屋町 / 代表取締役:武市 真拓

IoT/DXに特化した実装支援を行っている。プロジェクトの開始段階から課題を明確にし、IoT/DXプロジェクトの成功率を向上させている。世の中にIoT/DXを利用した課題解決策の普及を加速することをミッションとして、様々な生活・業務の課題をIoT/AIの実装で解決している。業界は幅広く、製造業や畜産業、建設業、医療、オフィスIoTなど課題解決、また、ドローンなどの活用支援をしている。

本件に関するお問い合わせ先

株式会社MAGLAB
URL: https://maglab.jp/
MAIL: contact@maglab.jp
担当 武市 / 山口

Share This Post With Others!